Pythonで体験するベイズ推論 PyMCによるMCMC入門

を読んでいます.

・5章が終わるかなーぐらいで,まだ読み終わっていないのですけど,今更R覚えるのも何だかなーと思っていたこのタイミングで出版されたのは本当に良かった.

ベイズ推論に関しての説明も一応ありますけど,さっさと済ませてPyMCで試そうぜ,ってのが如実に感じられます.PRMLとかMLPの青い本とか読んでいたので,凄く実践指向だなーと感じます.

MCMCそのものの説明に関してはほぼ皆無.一応イメージの説明はされてるけど,算式皆無だし,MH法をExcelで実装できる程度には理解してる自分が読んでもフワフワしたものを感じるぐらいです.とりあえず,初期値から初めて適当な期間(バーンイン)放置した後,適当なサイクルでサンプリングするとイケるよ!ぐらいの感じで我慢した方が精神衛生上良さげ.

・PyMCそのものについては,まとまっての詳しい解説はしていないように感じます.特に3章まで,サンプリングの際のコマンドの引数の意味に関してロクに説明されないので,ややモヤモヤした状態で読み進めないといけないのはちょっと…と感じました(第1引数がサンプリング数・第2がバーンイン・第3がサンプリングサイクルの模様).

・想定読者はプログラマーと書いてあるけど,もう少し詳しく書くと,PythonとNumpyの基本操作が一応できるレベルって感じです.コードが何を目的としているのかはかなりざっくりとしか説明されておらず,添え字のテクニックなんかも説明は無いので,まぁ,そこは見れば分かるでしょって前提の模様.

・グラフィカルモデルというか,生成モデル的な考え方ができないと辛いのかなと感じました.この変数はガウス分布で尤度をモデルして,パラメータは一様分布にする,等は,まぁ,実務上はそんなものなのかもしれないけど,いざ新規の課題に対して自分でやれってなると混乱してしまうのでは(特に,潜在変数がデータで共通なのかそれともデータ毎に存在するのか).

・たまたま衝動買いしてパラ読みしてた統計的因果推論の考え方が微妙にフィットする感じ(あくまで微妙に,ですけど).